絶品ゆどうふのタレ

ふと気づいたことを綴るだけのメモ

ハッカーはむしろそれなりに動くことを重要視すると思う。

久々にどうでもいいネタ。


あ、一応先に言っとくと、別に誰の批判でも何でもなく、自分の思うところ。
もしこの話題に対して「批判された?」と感じる人が出てきたら、それは僕の表現の稚拙さが誤認識を引き起こしているだけなので、気分悪いからやめれと言ってください。直します。


(PHPに限らず)それなりに動けばいい、という姿勢がハッカーから嫌われる | sleepless.jp


このタイトルだけ見ると全然賛同できない。
たぶんタイトル付けが不適切で、本文で述べられている

こんな理由で、間違いすら容認する姿勢が、もっとも批判されているところなんじゃないの、と思った。

が本質的に言いたいことで、かつ正しい指摘だと思う。

タイトルで述べている「それなりに動けば」の姿勢は、むしろハッカーの方がそういう姿勢を取るんじゃないだろうか。


少なくとも、今まで自分が「ああ、この人は一生かかっても追いつかないなー」「世界が違うなー。次元が違うなー。」と感じさせられた人は、みんな「まず動く」事を重要視していた。サンプル数は少ないけど。
正確な言い回しを心掛けるなら「本質的な部分に注力する事を重要視していた」といった方がいいのかな。


たとえば、あの正規表現がダメダメなのは明らかなんだけど、不適切だからといってそれが本質的な問題を引き起こす事にはならない。
なぜかというと、RFCにのっとったメールアドレスである事が、メールの宛先が存在する事の保証にはならないから。
RFCに違反したアドレスを打ち込むとすれば、可能性はぱっと思いつく限り2通りで「存在しないメールアドレスをでっち上げた」or 「typo」がほとんどになると思う。
これは、バリデーションがRFC準拠であるか否かに関わらず発生する問題で、RFC準拠なでっち上げメアドやtypoは十分発生しうる。
そんな理由+その他諸々の理由(面倒なので略)から、メールアドレスを取得するWebサービスとしては送信時に宛先を100%信用する実装を取るわけにいかない。必ずエラーメール処理は必要になってくる。


つまるところこの場合、実は本質的に重要なのはメールのエラー処理をしっかりやる、という事の方で、メールアドレスが正しい文法になっているか、という事はかなりどうでもいい。
荒っぽく言えば、「バリデーションはさむことでエラーメールの絶対数が減らせれば十分」という話。
となれば、このバリデーションに100%の完成度を求めることで何時間もかかってしまうのであればそれは無駄で、10分で出来あがる正規表現で70%のエラーが回避できるならその方が全然リーズナブル。
その差分の数時間をメールのエラー処理実装に回して作り込む方がずっと重要。


だから、メアドの正規表現が間違っているということに突っ込むのは別にハッカーうんぬんって感じじゃなくて、単なるツッコミにすぎない。
それなりに動く、という状態がNGなんじゃなくて、より正しいものの提示を受け入れない事がNG。


そういう意味で僕は
404 Blog Not Found:「PHP使いはもう正規表現をblogに書くな」と言わせないでくれ
の釣りタイトルの方に乗っかる人たちは全然本質を見てなくて、hackとは真逆の行為で生産性がないと思っている。
danさんにはspotと同じぐらい、そういう非生産的な人を生む釣りタイトルはやめてほしいけどまぁそれは置いといて*1


で、spotが嫌われちゃってる最大の原因は「それなりに動けばいい」という姿勢ではなくて「間違ってると指摘されても直さない」姿勢の方なのだろう、とやはり思う。

→2009/05/09追記:コメント欄より、最近のspotはメールで指摘したらすぐに修正してる、との情報をいただきました。現在自分は未確認ですが、指摘して修正を入れてもらった方がいるそうです。情報ありがとうございます<(。_。)>

逆に、もしこれが指摘をすべて受け入れて即時直していく姿勢を取っていたとしたら、これ以上素晴らしい情報サイトはなかったんじゃないかと思っている。
僕は周囲に「spotしねばいいのに」と叫ぶぐらい嫌いではあるけど、それもやはり間違いのまま流す姿勢がひたすら嫌いというだけで、感情を差し引いた時にはあのサイトの存在価値は十分に高いものがあると考えている。

→2009/05/09追記:コメント欄より「spotしねばいいのに」という表現が低俗だとの指摘をいただきました。自分の稚拙な表現から不快な思いをさせた方には、お詫び申し上げます。

(最近少し鈍ってる気がするが)あれだけの速度であれだけの役立つ「かもしれない」情報を流し続けるのはそうそうできる事でもないし、ただ紹介してるだけという批判も言いかえれば「とにかく人に伝える形にする」という情報の最も本質的かつ重要な部分を忠実に実践した行為だと思う*2
伝達情報は、伝わらなければ何の意味もない。どんな名文も読まれなければ落書き以下だ。


だから、spotが日々情報を垂れ流している行為は、ただ批判する人よりずっとgeekな行為だと思う。即時訂正をしないという姿勢がリスペクトを台無しにしてるが。。。


spotの中の人の気持ちとして
「ここが間違っていると指摘された」→「間違えましたごめんなさいって謝らなきゃいけない?」→「それは信用も下がるしいやだ」
みたいな感じなのかなぁ。マイナス面見過ぎだよなぁ。


その発想を
「ここが間違っていると指摘された」→「適当に作ったものに正しい答えをもらえた!」→「うちのサイトの情報がよりよい物にかわりました!ありがとう!」
っていうハッピー志向に変えてくれたら、世界はもっと幸福になるのに。
演技でもいいから、そういう姿勢を取ることによって得られるメリットが、かたくなに拒み続けるよりはるかに大きいという事だけでも、判ってもらえるとうれしいよね。


ま、GWなのでどうでもいい事で更新してみました。

*1:ブログの本文で言ってる姿勢は正しいし全面的に賛成だけど、タイトルこそが本質的に重要なポイントだと短絡的にたどり着いてしまう人は多い。。。というか、タイトルとは本来そういうものなので。

*2:英語情報を日本語にして伝える、というのは全体の効用を考えた時には重要だ。本当に重要だ。